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切欠き?切り欠き?木構造で最も大事な言葉について考えてみた

「今、建築についてちょっと勉強してるんですけど…切欠きって何ですか?」
先日、知り合いからそんな質問を受けました。

たしかに、図面にも現場にもよく出てくる言葉ですが、意外と説明が難しい。
ましてや木造にあまり触れてこなかった人には、なじみのない言葉かもしれません。

わしがやさしゅう、そしてじっくりと、木組みの奥義を説いていこうぞ。

目次

「切欠き」とは

切欠き?切り欠き?

読み方:きりかき

正確な表記は「切り欠き」が一般的であり、辞書的にも正しいです。
しかし、図面や現場メモ、略図などで使われることがあります。

ちなみに教科書『建築構造』では切欠きでした

切欠きの意味

「切欠き」とは、木材の一部を削り取って形を変える加工のことです

切欠きってなぜ必要なんですか?

接合部の強度を高めるため
木材をそのまま重ねるだけでは、地震や風でズレてしまうことがあります。

切欠きでかみ合わせることで、接合部に「抵抗力」が生まれ、
構造全体の強度がアップするんです。

伝統工法・在来工法の基本技術だから

日本の伝統的な木造建築では、
金物を使わずに木同士だけで組み上げる「木組み」が基本です。

いわゆる在来工法ですね

その木組みのカギとなるのが「切欠き・ほぞ・仕口」といった加工技術なんです。
だれでも見たことあるんじゃないでしょうか

④ 精密な加工で「反り」「伸縮」も吸収できる

木は生き物!
温度湿度で形態が変わるんです。

現代の家づくりでの切り欠きの使われ方

現代の家づくりでは技術が進化しても「切り欠き」は
いまだに欠かせない加工として受け継がれています。

プレカットでの切り欠き加工

現在の住宅建築の現場では、プレカットと呼ばれる加工方式が主流となっています。
プレカットは手間や技術の差を埋める重要な手技なんです

切り欠きは、ただ強度を支えるだけではない。
木の声を聞き、木の癖を読み、木にとって一番心地よい居場所をつくる技術じゃ。

まとめ:切り欠きは、日本の伝統工法の誇り

切り欠きは、木造建築において木材同士を正確に、そして強固に組み合わせるための基本的な加工技術です。見た目には見えない部分ですが、建物の強度や精度を支えるとても重要な役割を担っています

見えんから手を抜くんじゃない。
見えんところにこそ、「本物の家」が宿るんじゃよ。
それが切り欠きの精神ってやつじゃな。ふぉっふぉっふぉ。

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